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「てのひらのメモ」「四文字の殺意」

10月8日 夏樹静子「てのひらのメモ」★★★☆☆

夏樹静子さんは、私の憧れの作家さんです。
「好きな小説家は?」と聞かれて答える私の2トップの一人です。もう一人は田辺聖子さんなんですが、お二人ともあまり新作は書いておられないようです。
私が30代からファンなので、私が退職したように、小説家も働き盛りてあるのかな~と少し淋しくなります。
2009年の作品で、以前にも読んだことがあります。
夏樹さんの作品は、女性独特のきめ細やかな心理描写が抜群にうまくて、読んでいると自分自身が小説の主人公の素敵な女性になったような気がします。
夏樹さんはまた法廷物がお得意で、この小説も裁判員裁判を題材にしたストーリーです。
市民から選ばれた裁判員たちは、被告をどのように裁くのか?
そして読者は、有罪無罪どちらに手を挙げるのか?
派手な展開はありませんが、読んだ後にしみじみとする佳作です。
確かNHKでドラマ化して、田中好子さんの遺作となりました。その時の田中好子さんの喋り方が変だったので、「どうしたんだろう?わざとなのかな?」と思った覚えがありますが、あの時はもうガンが進行していたのでしょうね。

10月13日 夏樹静子「四文字の殺意」★★★☆☆

この本も二度目になります。
「ひめごと」「ほころび」「ぬれぎぬ」「うらぐち」「やぶへび」「あやまち」
四文字からなるタイトルの6篇の推理短編集です。
それぞれ内容は全く違うのに、すべて夏樹静子ワールド満開。
特に「ひめごと」で、殺された女性の顔、スタイル、歩くさま、家事をしている姿、匂い立つように浮かんできます。
若い日の八千草薫さんかな・・・

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by s-jw | 2015-10-20 11:18 | 趣味 | Comments(0)

長年勤めた会社を退職した後の日常を綴っていきます。認知症になった母のことも記録に残します。


by シズコ
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